はじまりはビープ音

ドリームキャストのことを中心にゲーム関係の気になったことを書いていくつもりです。

欠点を克服して生まれ変わるビジュアルメモリ「VM2」がクラファン受付開始、仕様についての補足メモ

電池切れや容量を気にすることなく綺麗な画面で遊べて、しかもPCとのデータ転送も可能。当時のビジュアルメモリの欠点を補う「こうだったらいいのに」というのを叶えたようなビジュアルメモリです。ただ、一部本家にあった機能でも非対応の部分もあります。

2022/9/17 Update

www.indiegogo.com

今回発表された主な仕様

  • バックライト付きのモノクロLCD搭載
  • 解像度の向上
  • microSDカード使用可能
  • 128KB=(200ブロック)内蔵ストレージ
  • 大容量バッテリー内蔵
  • USB Type-C接続(充電&PC接続)※2022/9/17 Update
  • オリジナルオーディオサポート
  • DreamEye対応
  • メニュー画面等の日本語/英語対応
  • LCD画面のストリーミング対応

一応書いておきますがVM2はセガ非公式のものです。

仕様の補足

その他既に発表されている内容等(IndiegogoのDiscussion*1やDreamMods*2)と合わせて各仕様について補足していきます。ただし、Indiegogoのページに記載ないものも含まれているので、最終的な製品としての仕様とは異なる場合があります。

バックライト付きのモノクロLCD搭載,解像度の向上

バックライトのON/OFFは切り替え可能。128x64のLCDを用いており、画面表示はオリジナルの48x32だけでなく96x64の拡大表示に切り替えが可能。

microSDカード使用可能,128KB=(200ブロック)内蔵ストレージ

microSDカードを使わなくても単体ではビジュアルメモリ1個分(初期の発表当時は2~3個分だった)の内蔵ストレージがあります。PCにデータ転送できるのでmicroSDカードがなくても容量の問題はクリアになりますが、それでも容量確保のためにいちいち転送する作業が必要となるためmicroSDを用意した方が利便性としては良さそうです。

なお、仮にドリキャスで発売された国内のタイトル約500本で計算し、1ゲームにつきビジュアルメモリ1個丸々使ったとしても【128kb x 500 ≒ 64MB】しか使いません。今の時代、容量の少ないmicroSDを探すのがむしろ大変かもしれませんが、あえて256GBや512GBなど容量の多いものを用意する必要はありません。

また、200ブロックの容量が数千、数万ブロックに増えるという形ではなく「メモリーカード4X」のように200ブロック単位で複数のビジュアルメモリを切り替える、という形になります。

大容量バッテリー内蔵

Lipoバッテリー内蔵でUSB経由だけでなく、コントローラー接続時にも充電が可能とのこと。バッテリー自体はコネクタで接続されているので簡単に取り外し、交換は可能。

USB Type-C接続(充電&PC接続)※2022/9/17 Update

USB経由でPCと接続してデータの転送をしたり、バッテリー充電、ストリーミングが可能に。当初はMicro-USBでしたが、9/17に要望の多さを受けて現在主流のUSB Type-Cに変更が発表されました。*3

オリジナルオーディオサポート

ゲーム中のギミックとしてビジュアルメモリから音が鳴ったり、ビジュアルメモリのゲームとしてサウンドのあるもの*4も本家同様に対応。サウンドのON/OFFも切り替え可能。

DreamEye対応

DreamEyeで撮影したデータをJPEGとして保存が可能に。

メニュー画面等の日本語/英語対応

お好みで切り替えが可能。

LCD画面のストリーミング対応

今回のクラファンで初出しの情報で詳細はわかりませんが、文字通り読み取るとビジュアルメモリの画面を動画配信に乗せることができるようです。今までは実機使った動画の場合は直撮りの必要がありましたが、これによりビジュアルメモリの画面も見せながらの実況配信なども簡単になりそうです。

その他
  • セーブデータの形式は既存のエミュレータやツールで利用されている標準的な形式(*.bin,*.vmu)で管理が可能
  • ビジュアルメモリ単体のミニゲーム対応
  • VM2同士、またはVM2と本家VM間の直接の接続機能は現時点では非対応
  • VM2からPCへのデータ転送やDreamEyeの画像保存については専用のツール(VM2-GUI)を使用*5
    • microSDリーダーがあればツールを介さず直接管理も可能
  • なお、価格(送料別)は1個で115ユーロ、2個で217ユーロ、3個で320ユーロ。発送は2023年7月下旬~8月。色は白と黒の2種類から選択可能。

まとめ

USBコネクタが現行機器の標準であるTYPE-CではなくMicro-USBだったり、(※USB Type-Cに変更になりました*6ドリキャスロゴ使ってる辺りが気になるところではありますが…それ以外の仕様については概ね納得の内容かなと思います。あ、キャップがなくなる、という欠点は補えなかったようです。

今後も末永くドリキャスで遊ぶ人や動画配信などしている人は1個手にしておくと良いかもしれませんね(自己責任で)。

余談

今回のVM2とは別ですが似たようなビジュアルメモリ周りの話題を。

8BitModsも検討中

microSDwifiに対応したPS用メモリーカード「MemCard PRO」を販売している8BitModsも同様のビジュアルメモリを検討しているとのこと。まだ出せるほどの情報がないようです。続報に期待。

Raspberry Pi Pico(RP2040)を使ったドリキャスコントローラー+ビジュアルメモリ

github.com

こちらはビジュアルメモリ単体としてではなく、コントローラーとビジュアルメモリ一体型の構想。

8x200ブロックの容量、アナログ入力、ビジュアルメモリの画面表示(OLED)などに対応。オープンソースで基板(ガーバー)データも公開されています。振動やマイク対応も視野に入れているみたいです。

↓以前Picoで試したやつです。

自作アケコンやオリジナルコントローラーを作るのに良さそうです。

pomegd.hatenablog.com