以前、Raspberry Pi Picoを使ってポップンミュージック用のコントローラー(ポプコン)を作ってみたんですが、ちょっと改良して新たに作ってみました。
目標
GP2040-CEでPC版pop'n musicの専用コントローラー(ポプコン)を作る
前回はRaspberry Pi Picoを使い、PC版SoundVoltex用に作られたファームウェア*1を使っていました。今回ファームウェアはアケコン用として有名なGP2040-CEを使い、Picoは使わず同じRP2040マイコンを使って自前で組みます。
GP2040-CEに関してはv0.7.0からキーボード入力も可能になったので、今回はそちらを試してみるべく活用して作ろうと思います。
本家のコンパクトモデルに近い、またはコンパクトなサイズ感
前回記事時点ではアーケード版と同じくらいの大きさのプレミアムモデルが存在していましたが、その後2023年7月14日にその名の通り小さなタイプのコンパクトモデルが発売されました*2。
ガチ勢はプレミアムモデル、エンジョイ勢はコンパクトモデルといったプレイスタイルに合わせてそれぞれの大きさを選べるのは良いことだと思います。が、どちらもボタンのLEDがないのがちょっと残念。
コンパクトモデルのサイズは235 x 143 x 37mm。これでもコンパクトなので公式のものでも充分な気はしますが、光らせたり自由に作ってみたいので作りました。
それはそうと、このコンパクトモデル、USB Type-B使ってるんですね…。
基板設計
前回はpicoをそのまま実装する形だったので、picoの大きさの分だけスペースを確保する必要がありましたが、今回はそれについてはあまり気にする必要はありません。もちろん各種パーツを実装する分のスペースは必要になりますが、好きな位置に配置できるのは充分なメリットです。
自前でRP2040の回路を作るために公式が公開しているビルドガイドを活用します。その中に貼られている「Minimal-KiCAD」というkicad用のデータを基に設計していきます。
すでに自前で作っていたので比較的簡単にできました。
動作確認・完成
前回からの主な変更点
自前でRP2040回路を組む
11ボタンのレバーレスコントローラーを作った際に、RP2040を使った自前の基板設計は経験済みなのでそれをベースに作ってみました。また、picoではないのでUSB端子もType-Cを使っています。
サイズや形状
前回が240 x 87 x 19.5mmで今回は194 x 89 x 22.5mm。高さはボタンキャップの形状の都合上若干高くなっていますが、全体的なサイズ感としてはコンパクトにしてます。本家コンパクトモデルは235 x 143 x 37mmなので、それと比べてもだいぶ小さく仕上がりました。
形状も丸みを帯びて可愛い雰囲気が出るようにしたつもり(結果可愛い雰囲気が出てるかはわからない)。
ボタンLED
前回は特定の色しか発行できないLEDを採用していましたが、今回はマイコン内蔵タイプのLED(SK6812 MINI-E)を使用しています。使う色は基本的に決まっていますが、自由に色を変更できるので採用しました。
ボタンキャップの形状
基板のサイズ変更に伴ってボタン間隔の調整も行っています。故に前回の課題として感じたボタンキャップの大きさについては変更していません。
なお、ドーム型のキャップを作ってみたかったので今回はトライしてみました。色も白と透明で作ってみましたが、白はぼんやり光が広がる感じで、透明はピカピカ輝く感じ。好みは分かれそう。
OLED
今回GP2040-CEを使っているためOLEDを搭載してみました。遊ぶだけでは特に必要ありませんが、設定情報やボタンの押下状態を確認できるのもあって今回採用しました。
一応9ボタンのボタン表示するようにしてます。
自作ケース
前回はアクリルを重ねるいわゆる積層タイプでしたが、今回は3Dプリントにて製造しました。天板パネルのみアクリルで作っているので、好きなイラストなどを挟むことでカスタマイズも可能です。
使ってみた感想
カジュアル勢の自分的には概ね満足です。
ただ、アーケード版の雰囲気を出したかったためボタンキャップをドーム型にしましたが、アーケード版とは手の使い方が異なるのであえてドーム型にする必要はなかったかもしれません。
単純にスイッチを並べるタイプのコントローラーであれば作り慣れてきたので、そのうち立体構造的なものにも挑戦してみたいところです。