CD-ROM、GD-ROMを使ったハードを、これ一つでカバーする光学ドライブ換装パーツの登場です。
物理的なディスクの入れ替えの手間をなくすだけでなく、読み込み速度の高速化、ドライブの劣化からの解放、駆動音の静音化としても重宝される光学ドライブエミュレータ。
これまでもドリキャス対応のものとしてGDemuやTerraonionMODEなどがあり、それらだけでも十分に役割を果たしてくれていましたが、ここに来て新たなデバイス「Phøde Universal Optical Drive emulator」が発表されました。
Phøde Universal Optical Drive emulatorとは
3DO向けのドライブエミュレータ「3DO ODE」を開発したFixel氏によるプロダクト。
Phøde Universal Optical Drive emulator. Batch 1 – 3DO ODE
CD-ROMドライブやGD-ROMドライブを使用しているハードにおおいて、それぞれのドライブを本製品に交換することで、光学ディスクを使用することなくディスクイメージを入れたSDカードからゲームを起動可能にするものです。対応ハードも1つだけではなく複数のハードに対応(後述)。
価格は$249.99+送料。日本円(記事公開時)で4万円程度といったところでしょうか。
対応メディア
- SDカード(FAT, ExFat)
対応ディスクイメージ
- iso, ccd, cue/bin/img, gdi
対応ハード
- Philips CD-i consoles with solder on board
- Sega Dreamcast VA0, VA1 and VA2
- Sega Saturn (20 and 21 pin variants)
- Playstation PU7, PU8(2 variants) and PU18 (with more variants later)
- Sega CD 1, CD2, XEye, CDX console variants
- mystery mechanism (will be revealed in June)
- mystery feline (will be revealed in June)
- mystery friend (will be revealed in June)
TerraonionMODEもドリキャスとサターンをサポートしていましたが、本製品ではそれ以外にも様々なハードをこれ1台でサポート。
私として気になるのはドリキャスのVA2のサポート。これが実現すればドライブエミュレータでは初のVA2対応となります。SegaCD(メガCD)系のドライブ換装も今回で初対応かな?
6月公開とされているmystery felineはJaguar CD、mystery friendはAmiga CD32ではないか、と言われています。mystery mechanismはわかりませんが、6月には情報公開されるのですぐに判明するでしょう。
買いなのか?
ドリキャスに限定して見ると、現時点の情報だけで言うとGDemuやTerraonionMODEと比較しての優位性といえばVA2対応くらいです。この手のものを欲しがる人はすでにVA0,VA1を所持していると思うので、ドリキャス目当てでの購入は今後具体的な機能やUI等の情報が出てきてから判断しても良いかもしれません。とはいえ、売り切れる可能性はありますが。
一方で対応が確定しているハードだけでなく、それ以外にも追加が計画されているようなのでドリキャスだけに絞らず見れば魅力は十分にあると思います。また、現在進行系で動きのあるプロダクトというのも魅力の一つと言えるでしょう。
私的にはもうちょっと様子見します。
他にもドリキャス用の光学ドライブエミュレータが開発中
「Phøde」とは別の所でドリキャスのGD-ROMドライブエミュレータが現在開発中ようです。
こちらはRP2040(Raspberry Pi Picoのメインチップ)を2つ使ったオープンソースの光学ドライブエミュレータ。まだ試作段階のようですが、RP2040を使っていることもあり入手性や低価格に期待できるかもしれません。今後の動きに注目です。