はじまりはビープ音

ドリームキャストのことを中心にゲーム関係の気になったことを書いていくつもりです。

ビジュアルメモリのデータをPCで読み書きする方法7選

ドリキャスの大切なセーブデータをバックアップしたい。保存容量の問題を解決したい。そのためにはビジュアルメモリに保存されたデータをPCで読み書きできる環境を用意する必要があります。数年前までは少し敷居の高い方法しかなかったですが、最近は方法が増えて敷居も下がってきたのでビジュアルメモリのデータをPCで読み書きできる方法をまとめておこうと思います。

前提

ビジュアルメモリのデータと書いてますが、ビジュアルメモリを直接PCと接続するものだけでなく、ビジュアルメモリの互換品や互換機能を備えた製品からデータを取り出せる方法も含んでいます。要はセーブデータを読み書きできる方法です。

なお、取り出したセーブデータは「VMU Explorer」で内容の確認や編集を行うことができます。

他にも方法はいろいろありますが、ここ最近で動きのあるプロダクト中心に紹介します。

WingmanSD/(DC/SS用)スーパーコンバーター

pomegd.hatenablog.com

Brookから発売されているWingmanSD*1とコロンバスサークルから発売されている(DC/SS用)スーパーコンバーター*2。この2つは別名商品ですが、WingmanSDを国内向けに販売しているのがスーパーコンバーターで中身としては同じ商品です。

メインはドリキャスセガサターンでUSBコントローラーを使うコンバーターですが、ビジュアルメモリ1個分(200ブロック※)のセーブデータを保存できます。USBで本製品とPCを接続して専用ツールを使うことでセーブデータの読み書きができます。

敷居としては低いですが、製造終了しているのか市場では少々価格が高くなっているようです。

※一応240ブロックに増やすことも可能ですが、ゲームによっては読み込むことができない場合があるので注意が必要です。

VM2

VM2*3は現代の技術で進化した非公式のビジュアルメモリです。microSD対応による大容量化、充電対応、高解像度・バックライト化など本家の欠点を補うようなアイテムになっています。microSDを使った読み書きだけでなく、USB Type-Cを備えておりPCを使ったデータの読み書きもできます。ただし、価格が高めなのがネック。

USB4MAPLE

USB4MAPLE*4はRP2040を使ったUSBコントローラーコンバーターです。USBスプリッタやUSBハブを使い、USBコントローラーに加えてUSBフラッシュドライブを接続することでビジュアルメモリの保存機能をエミュレートします。セーブデータはフラッシュドライブに保存されるので、フラッシュドライブをPCに接続して扱います。

DreamcastControllerUsbPico

DreamcastControllerUsbPico*5ドリキャスのコントローラーをUSB化してPCで使えるようにするRP2040用のファームウェアです。なんとコントローラーに挿したビジュアルメモリのデータを読み書きできます。一度作ってしまえば無改造でビジュアルメモリ実機をそのまま使えるので便利です。

MaplePad

MaplePad*6はRP2040を使ったコントローラーコンバーターです。USBコントローラーではなく、自作アケコンや自作コントローラー向けのものです。8個分のビジュアルメモリの保存領域を切り替えて使うことができます。picotool*7を使ってセーブデータをダンプできます。書き込みについては未確認。

DreamShell

DreamShell*8GD-ROMのダンプやBIOSの書き換え、ISOローダーなどいくつかの機能を備えたドリキャス上で動作するツールです。その中にビジュアルメモリのデータをSDカードやHDDに読み書きできる機能があります。ただ、昔試したとき取り出したセーブデータが壊れていたことがあったので、ちょっと不安はあります(最近のバージョンで解消したかは不明)。

古くからある改造ユーザー御用達ツールですが、2024年2月、12年ぶりにアップデートがあり一部界隈でちょっとした話題に。

VMUPro

こちらは未発売のビジュアルメモリ互換のデバイスビジュアルメモリのメニューを再現したVM2とは違い8BitMods独自のメニュー画面や機能が備わっているご様子。詳細はまだ発表されていないものの、8BitModsからすでに販売されているPS1やPS2用のMemCard PROの機能を鑑みるとmicroSDを使ったセーブの読み書きができると思われます。